冠婚葬祭向いてない

昨日、同僚のお父さんがお亡くなりになったということでお通夜に行きました。同僚と言ってもただの同じ会社に勤めてるというだけで特別に仲がいいというわけでもありませんでした。朝出勤してから通夜があるとはちょろっと聞いてましたが特段行くこともないかなと思い、帰るかーってところで突然「会社の代表として行ってほしい」とのことで急きょ参列が決定しました。

依頼があったのが17:30、通夜開始が18:00、帰宅→支度→到着までどう急いでも1時間くらいかかるのではよ言えやと内心思いながら、急いで帰宅し、なんとか18:30に会場に到着、急いで受付をすませ、席に着きました。30分遅刻でしたのであらか通夜は進行しており、最後の喪主の挨拶がちょうど始まりました。

 

「では、ご長男の〇〇様より・・」

 

と司会の方の言葉で50歳半ばくらいの男性の方が憔悴した感じで挨拶に向かわれました。僕はそのお父様を亡くされて悲しみにくれている表情を浮かべ、絞り出すような声で故人のの近況など話している姿を見て

 

誰?

 

と思っていました。

(あれ?喪主女性って聞いてたよ?というか心筋梗塞って何?腎不全って聞いてんだけど)とか嫌な予感がして個人の名前を見ると

 

全然違う名前のまったく知らない故人の名前がでかでかと書かれていました。

 

そうこうしている内にスピーチが終わり、僕はご家族が玄関に並ばれ、参列者がお悔やみを言いながら帰って行く中、受付に

 

「すんません、会場間違えたみたいなんで、香典返してくれる?」

受付「ファッ!?(ほんとにこんな声を出した)」

 

もう帳簿片づけてしまったので待ってくださいとキレ気味に言われ、よろしくお願いしまーすと軽い感じに答えて、事務所に向かい、場所を聞くとどうやら家族葬だったみたいで名前書かずに奥の個室ですとのこと。僕は香典返金を要求するクズという状況が楽しくなってきて、事務員のおじさんと立ち話を始めい「香典返してもらうんすわー」と話すと壮絶に吹くおじさん、並んでるご家族が鬼の形相で振り向かれ口を押えながら俯きました。

返金を待っている間が暇だったので玄関横の喫煙所でたばこを吸っていると参列したであろう同僚を見つけそこで事の顛末を話すと見事にツボに入ったらしく盛り上がりましたが、如何せん声がでかかったらしく再びご家族が鬼の形相でこちらを見られていました。

事務員の方が受け取って部屋にもっていくので先に行っててくださいとのことで部屋に行くと、同僚とそのご家族が集まっていらっしゃいました。

流石に神妙な顔で「この度は・・」とお悔やみを伝えると「わざわざ来ていただき・・」と深々と頭を下げられていましたが、僕の心の中は「お前が頭を下げている男はギリッギリに到着した挙句に違う式場に参列し、挙句に香典返金要求したクズやぞ」って思いで一杯で、笑い出しそうな気持ちを抑えるため不必要に厳しい顔をしていました。怒ってるように見えたかもしれません。

同僚から「一応会社の上の人」という紹介を受け叔母と名乗る方から

 

叔母「この子のこと、よろしくお願いします・・・なんせおっちょこちょいな子で・・」

「お、おう(震え声)」

このやり取りで我慢の限界近くまで行きましたが何とか耐え、一刻も早くその場を離れたかったのですが、そこに「香典持ってきました」と事務員さんが来て受け取りました。封筒(?)は捨ててしまったようでわかんないからってことで裸の5千円札を渡され、そのままご家族に渡しました。香典を裸銭で渡したことはなかったのですごく恥ずかしかったです。

部屋から出て角を曲がったところで膝から崩れ落ちて笑いましたが、敷地内であんなに笑ってたのは僕だけだったと思います。

いや、ほんと冠婚葬祭向いてねーわ